本日購入

  • 『背中合わせのくちづけ(3)』真瀬もと
    完結編です。以下、ネタバレあり。
    復讐に利用するために卑劣な方法で陥れた神父に執着してしまった男・ウィリアムと、やがて彼の深い悲しみを癒したいと思い、そのぎこちない優しさに惹かれていく神父・オーブリーの話です。1巻は違うんですけど。同一の話ですが、別主人公。それにしてもこのいっちゃった男と神父の話は大変にツボでしたよ…。両方とも結局『元』とつくようになったわけですが。ウィリアムは、失う恐怖から来る執着や欲望でオーブリーを縛り付けずにはいられない。けれども、その一方で彼を優しく甘やかしたいとも思っている。オーブリーが望むように、二人だけの世界に閉じこもるのではなくて、少しずつでも、広がっていく世界で愛し合っていけるようにと…努力している姿がなんだかいじらしくて切ない。だから、あとがきの『未来予想図』がなんだかもう泣けてきて。飼い主馬鹿になるウィリアム…!二人の子供みたいなもんだよね、エイプリルは。
    実は、本編のラストは雑誌で立ち読んだんだよね。だけどこの番外編含めて完結だなぁと思いました。よかったね、ウィリアム!嫉妬までしてもらえたよ!