怪談の思い出

怪談、ではない。怪談の思い出である。
小学校…いや多分中学で、林間学校に行った時の事だ。夜、生徒を集めて、担任が怖い話を始めた。内容は今でもよそで聞いたことがないので、オリジナルか逆に小説やマンガ、映画などから引っ張ってきたものだろう。いわゆる普通の怪談ではない。『人肉食い』が墓場で死体をあさる姿を友人に見咎められて、苦悩の末に自殺する話だった。うん、なんか怪談じゃない…。
さて、話がうまかったのか、舞台がよかったのか、生徒がいっぱいの部屋は阿鼻叫喚となった。そのとき、一人の少年が言った『オレ、この話新聞で見たことある』という一言は、パニックに拍車をかけた。ミソは新聞というメディアであろう。
でも、今もって不思議なのは何故そこでその台詞?てこと。彼が正確に誰だったかは覚えていないが、あまりにもナイスタイミングなナイス発言。もしも中学生だったとしたら、発言した彼は不良系だったと思うので、なんだかそぐわないのだ…。可能性は薄いが、小学生だったら4年生以下。すっごい場を読んだ、頭のイイ発言だ。いや、今考えれば、舞台設定がかなり昔(土葬時代だ!)なのに、どこの新聞読んだ!とかありますけどもよ。
創作怪談をする教師だからって、いくらなんでもサクラまで配置しないよ…ね…。でも一番すごいのは、人肉食いの怪談を生徒に聞かせる教師かな…そうだな…。
そうそう、今だったら友人×人肉食いとか妄想出来そうな気がする!